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熊本学園大学:震災下でいきた「地域立」大学の力

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Date: 2017.03.30

法人名 熊本学園
大学名 熊本学園大学

熊本学園大学は、1942(昭和17)年の創立から、地域に根ざす大学として9万3千人の卒業生を社会へ送り出してきました。商、経済、外国語、社会福祉(一部・二部)の5学部に大学院を擁する県下唯一の文系総合大学として、熊本をはじめ九州一円から学生が集っています。
2016(平成28)年4月14日、熊本地震が発生。周辺地域から住民が詰めかけ、一時は約760名が熊本学園大学に身を寄せました。本学は避難所の指定を受けていなかったものの、寒さをしのげるようにと一部の建物を開放したことから避難所の運営が始まりました。なかには高齢者や障害者約60名が含まれており、車椅子での移動や体を横にするためのスペース、トイレの支援などが必要なことから、約600名が収容できるホールの開放を決断。可動式の座席を収納してフラットな空間を確保し、体育館のマット、介護実習用のトイレ、ダンボールベッドを持ち込み支援にあたりました。運営は、社会福祉学部の教員を中心に教職員と学生ボランティアが24時間体制で行い、最後のひとりが生活の基盤を整えて退所されるまで45日間続きました。自治体が用意していた福祉避難所が被災や人手不足で役割を果たせない時期に、一般の避難者と同時に災害弱者を支えた一連の取り組みは、「熊本学園モデル」として全国から注目を集めました。学生と教職員が一体となって力を発揮した行動の源には、「師弟同行」「自由闊達」「全学一家」の建学の精神がありました。学生たちは、現在も被災地支援に取り組んでいます。
本学は、地域に支えられ発展してきた「地域立」大学としての役割を果たすべく、2016年度から地域のリーダーとして活躍できる人材の育成をめざす「地域中核人材育成プログラム」を開始。2017年度には、修学を様々な側面から支える奨学金・特待生制度を新設します。学生一人ひとりの可能性を伸ばし、挑戦を後押しする大学として、前進を続けています。

高齢者や障害者を受け入れた14号館ホール
高齢者や障害者を受け入れた14号館ホール
避難所にオープンした学生主体のカフェ
被災地支援のため避難所にオープンした学生主体のカフェ
発災直後から活躍した学生ボランティア
発災直後から活躍した学生ボランティア
3000人規模で実施した全学避難訓練
3000人規模で実施した全学避難訓練

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