沖縄県那覇市にある沖縄大学は、日本最南の大学です。
沖縄大学は沖縄最初の私立大学として、米軍統治下で開学しました。実業家で創立者の嘉数昇が「私たちの郷土、この沖縄に愛情と誇りを」という意を込めてその名がつけられた沖縄大学は、2018年に創立60周年を迎えます。
1972(昭和47)年の日本復帰に際しては、琉球政府から日本政府の大学設置基準への移行問題で、他大学との統合ではなく自主独立の道を歩むという選択をしたため、一時は大学を維持することが困難な状況に直面しました。
しかし、そのような中でも学生や県民に支えられて「日本」の設置基準をクリアした本学は、「地域に根ざし、地域に学び、地域と共に生きる、開かれた大学」というスローガンに鍛えられてきたと言えます。その理念は創立50周年を節目に「地域共創、未来共創の大学へ」という新沖縄大学宣言に受け継がれました。そして2012(平成24)年には目標に向けた行動基準としての性格を明確にした「沖縄大学憲章」へと継続的に理念を発展させてきました。
本学はこの理念を核として、自立した市民・地域のキーパーソンとしての力量をもった社会人として学生を育てることを目標に、法経学部法経学科、人文学部国際コミュニケーション学科、福祉文化学科、こども文化学科の2学部4学科で教育・研究・地域貢献活動に取り組んでいます。また、併設する大学院現代沖縄研究科は、地域経営専攻と沖縄・東アジア地域研究専攻を擁します。大学院は沖縄の産業・経済・経営等を探求する政策研究や東アジアの中の沖縄という視点での地域研究に特化し、県都の地の利を生かした社会人教育にも力を入れています。
近年は、学長のリーダーシップによる全学的なマネジメント体制が評価され、私立大学等改革総合支援事業や私立大学研究ブランディング事業が採択されるなど、大学改革の進展が大学理念の追求を持続的に支える力になっています。
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2018年に創立60周年を迎える沖縄大学
沖大祭で恒例のエイサー
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