天理大学:ウクライナからの避難学生9人を受け入れ
維持会員通信Date: 2022.12.09
天理大学では、ロシアのウクライナ侵攻により避難を余儀なくされたウクライナ国立キーウ大学の学生9人を、天理市と連携して受け入れることにしました。ウクライナの学生らは、6月下旬から順次来日。2022(令和4)年7月15日と18日には、永尾教昭学長と懇談しました。
懇談の席で永尾学長は、「天理大学だけでなく、多くの関係者や市民の皆様からご支援をいただいています。9月から1年間、安全で安心して日本語を学べるよう準備を進めています」と、学修支援、生活支援に関する説明を行いました。
今回の避難学生の受け入れにあたっては、天理市と連携して支援体制を整えており、本学では学費免除に加え、留学生宿舎を無償提供します。
また、今回の受け入れに先立ち、ウクライナからの避難民受け入れに寄り添った支援を行っていくため、「天理大学国際支援募金」を開設し、8月1日現在で約800万円の募金をいただきました。この「天理大学国際支援募金」から、毎月3万円を支給し、天理市も学生一人ひとりに支援金20万円を支給するなど、避難学生の学びをサポートしています。そのほか生活面の支援として、チューター学生を手配することも決定しました。
避難学生らは7月19日に天理市を表敬訪問。並河健市長から花束を手渡され、歓迎の言葉をもって迎えられました。学生らは一人ずつ自己紹介を行い、日本語で感謝の言葉を述べました。
その一人、コザリーナ・オクサーナさんは、「日本のサポートはとても大きな意味があります。日本で勉強を続けることができることに感謝しています。天理大学、天理市、日本の皆さんのご支援に心からお礼を伝えたいです」と語りました。
国立キーウ大学と本学は2003(平成15)年2月14日に交流協定校の協定を締結しています。以降、交換留学制度をはじめ、短期留学生、夏期日本語講座受講生の受け入れなど、さまざまな学術交流を深めてきました。これまでに交換留学生として受け入れた学生は、延べ33人にのぼります。今回の受け入れも、キーウ大学の学生から、学びの継続のため本学に留学できないかという問い合わせを受けたことが発端です。
本学では、「天理大学で日本語を学ぶ意思があること」などを確認したうえで学生の受け入れを決定。9月の秋学期から、国際学部地域文化学科日本研究コースで授業を受けています。
宗教性・国際性・貢献性を身につけ社会貢献できる人材育成を目指す本学としては、教職員・学生が積極的に支援活動に参加し、本学を頼ってこられた卒業生でもあるウクライナ人とそのご家族に寄り添った支援を展開していきます。
永尾教昭学長と懇談するウクライナ人留学生
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