大阪電気通信大学では、学内のさまざまなプロジェクトを大学全体で支える体制を備えています。その狙いは、学生が自由に活動できる環境を整え、学生の発想力を伸ばすことにあります。
その中の一つ、「電ch!（でんチャン）」というプロジェクトは、学生が映像コンテンツ制作や、アプリゲーム開発などの分野で、プロスタッフのアドバイスを受けながら能力開発できる画期的な活動です。本プロジェクトに関心のある学生なら学部・学科問わず、参加できます。参加した学生からは「グループ制作の経験は、将来必ず役立てることができると思います。予定通りに進まないときにメンバーにどう動いてもらうかなど、組織を統率する力が養われました」という感想がありました。
電ch!の主な活動として、大学公式VTuber（バーチャルYouTuberの略。二次元もしくは三次元のキャラクターでYouTubeにて動画配信をする）制作があげられます。2018年、初代VTuber「花野てん（はなの・てん）」の誕生がその始まり です。このときは動画サイトで人気の「歌ってみた」の配信や、イベント出演などを通して、大学広報活動を行いました。
近年、企業が公式VTuberを導入している事例もあり、先端の技術やノウハウを学べることに意義を感じている学生が増えています。プロジェクトに参加した学生は「自主的に活動している中で、大学公式の動画制作を依頼されることも出てきました。認めてもらえた実感があって、とてもうれしいです」と語っていました。
2020年度には2代目VTuber「初日乃うい（はつひの・うい）」を制作。担当した学生はそのプロセスをこう説明します。
「動画で3Dモデルを動かす際には、スマホアプリや、学内のモーションキャプチャースタジオで動作を撮って、そのデータをゲーム開発エンジンに読み込ませて映像素材にします。そうしてできた映像を編集し、音のノイズを消して、効果音やBGMをつけたら動画は完成です」
「初日乃うい」も初代に引き続き、大学の広報係として活躍しています。「初日乃うい」は本学の現役学生という設定で、デザインは大学のスクールカラーのグリーンとオレンジを取り入れたものになっています。現在、Webオープンキャンパスでの体験授業や大学施設の紹介映像などに加え、毎週1回ライブ配信を行い、他のプロジェクトやクラブ、学科など大学の取り組みや学生生活を紹介しています。
2020年度は2021年度一般入学試験（前期A・B日程）の概要を「初日乃うい」が説明する入学試験解説動画を公開しました。映像は試験の解説だけでなく、受験勉強のアドバイスも加わり、受験生に役立つ内容となっています。
今後も、電ch!を通じて学生と協力しながら広報動画やライブ配信など、大学の魅力を活発に発信してまいります。