広報活動

四條畷学園:音楽を用いたリハビリで患者を前向きに

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Date: 2019.08.05

法人名 四條畷学園
大学名 四條畷学園大学 四條畷学園短期大学

四條畷学園大学はリハビリテーション学部(理学療法学専攻、作業療法学専攻)と看護学部からなり、「報恩感謝」の建学の精神にのっとり、社会貢献にかなう人材育成を行っています。特徴的な研究・教育の1つに、作業療法学専攻で行う「音楽を用いたリハビリテーション」があります。
作業療法とは、さまざまな作業に取り組んでもらうことで社会復帰を目指すもので、作業の1つとして音楽を用います。作業療法のなかでは比較的広く行われる方法で、具体的には、ハンドベルを鳴らしたり、音楽に合わせて手拍子をしたり、ハミングで歌ったりすることが、これに当たります。こうした作業は、障がいを負った患者が基本動作や日常生活活動を取り戻したり、意欲・思考・注意などの脳機能を向上させたりすることにつながります。
本学の授業では、音楽を治療的に使うための理論を学ぶのはもちろん、レクリエーションの1つとして、曲選びから場面設定も含んだ実践も行います。また、音楽は記憶に与える影響も大きく、認知症の方などには、懐かしい音楽を聞くことで、当時の思い出が蘇り、かつての生き生きとした心を取り戻す人もいます。現場の作業療法で、音楽を取り入れた経験のある西田斉二講師は、統合失調症の方が自ら部屋を出て、鳴っている音楽に反応し、活動量が増えていく様子を目の当たりにしたそうです。
音楽を用いた作業療法では楽器演奏も行います。合奏では、各自楽器を任されることで使命感や責任感が生まれ、演奏後には達成感を得られることから、さらなるリハビリテーションへのモチベーション向上につながると報告されています。患者にとってリハビリはつらいものです。いかにして、つらいリハビリに取り組んでもらうかが、作業療法士の腕の見せどころです。本学では、楽しく続けられるリハビリの手段として、音楽に取り組める作業療法士の育成に努めています。

音楽を用いた作業療法を学ぶの様子
授業では学生が演奏や手拍子、ハミングをすることで、音楽を用いた作業療法の実際を学んでいきます。

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